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入院→退院→次は?

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入院の混乱期に注意すること

入院は非日常のことなのでバタバタしがちです。病気への不安や入院そのものへの不安、今後の生活の不安など眠れない日が続くこともあります。しかし、入院があれば退院があります。介護者の不安は徐々に「もしかして介護?」と予後へとシフトしていきます。そういった不安を抱えながらも、日常の仕事や自分の生活は訪れます。体力と気力を消耗しやすいので「体を休める」「ご飯を食べる」は介護者の責任です。自己管理は通常以上に気をつけましょう。

対象者(入院している人)の入院中の過ごし方は、その後の介護者生活に大きく影響します。

廃用症候群(起き上がれない。歩けない。いわゆる「寝たきり状態」)に注意!

高齢者では2週間の床上安静でさえ下肢の筋肉が2割も萎縮するともいわれています。1日の安静によって生じた機能低下を回復させるためには数日から1週間かかり、1週間の安静により生じた機能低下を回復するには1ヶ月以上かかるといわれます。そうこうしている間に高齢者では廃用症候群を起こしやすく、また一旦起こしてしまうと若年層に比べて回復には時間がかかり、元の状態へ回復することはきわめて困難になります。またベッド上の生活が長くなると、関節が拘縮してしまうだけでなく、静脈血栓症など別の症状を引き起こすこともあります。

廃用症候群予防として座位時間を増やしたり、ベッド上で手足を動かす運動を行います。しかしながら、主治医、リハビリ、病棟ナースなど医療リソースには限界があります。完全にお任せにしてしまうと、マメなフォローは難しくなります。そこで主治医に相談した上で、対象者の廃用症候群防止策を講じましょう。また、入院中は対象者の人との関わりが希薄になることから精神機能の低下も考えられます。「親が入院したら認知症が発症した」という声はよく聞きます。介護者は仕事も自分の生活もあるので、毎日面会に行くのは難しいかもしれませんが、親族をはじめ、入院先が対象者の自宅からそう遠くないのであれば、近所のお友達や民生委員、ケアマネジャーなどにも協力していただき、対象者が毎日誰かと話をしている状態を作るようにすることも大事です。

入院から退院の流れを知って準備に備える

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介護者は不安でいっぱいです。不安は誰かと話すことで整理されることが多いです。この時期から介護経験者を探して相談することをお勧めします。

急性期における介護の備え

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介護者はやることがたくさんあります。効率よくこなすには「準備」は必須。
不安リストアップとその相談先をリサーチし、訪問日程を調整して仕事との両立を図ります。主治医との面談は平日の日中になることが多いので、せっかく会社を休むならその他の訪問先を日程調整して効率よく時間を使いましょう。

回復期における介護の備え

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この時期ぐらいになると自分が介護者になった自覚が少しずつ芽生え始めます。
と同時に現実を受け入れられず将来の不安にさいなまれます。すぐには受け入れることは難しいです。まずは、目先のことを淡々とこなしましょう。不安を考えるより、まず動く。心身のバランスを崩す前に不安を口に出して吐露しましょう。
介護は長期スパンです。一時的に頑張りすぎても、突然やってくる徒労感は変わりません。マメに吐き出すことが初期には大事です。

慢性期における介護の備え

入院の次のステージを準備する

病気は完全に治る病気ばかりではなく、長い間病気や後遺症と付き合っていく場合もあります。入院をきっかけに対象者(入院した人)や家族の状況をありのままに受容し、気負わずに次のステージを考えていくことが大事です。病院では入院すると退院までの「入院計画」というものを作成します。その入院計画を基に、退院の次のステージを考えていきます。

次のステージに向けての準備

次のステージの選択肢はたくさんあります。
大事なことは「目的の設定」です。
目的の設定というと「どうしたいのか」ということなのですが、わからないことだらけの介護者は将来に不安があるので「どうしたいのか」がはっきりしません。そこで「目的の設定=不安の解消」とすることで、次の選択肢が見えてきます。
あなたの不安は何なのか。どうすればその不安は解消されるのか。そのためにどんなリソースを活用すべきなのか。そんな風に考えてみてください。
その上で、対象者(入院している人)の人生をどう捉えたらいいのかを考えていきます。
「介護」というとどうしても対象者(入院している人)を中心に考えがちですが、あなた(介護者)の人生です。あなた(介護者)の人生を中心に考えて、その人生に「親の介護」があると捉えてください。

介護保険を活用した療養先の検討、準備

・主治医と相談し、介護保険の申請をしておきましょう。
(介護保険サービスは介護認定がされないと利用できません。介護認定は介護認定調査の申請をしないと実行されません。詳しくは「はじめての介護保険」を参照ください)
・介護施設への入居や在宅介護サービスの利用のみならず、自宅の住宅改修や福祉用品の購入、レンタルにも介護保険サービスは活用できます。

施設・病院の場合

・施設や病院はどこでも同じケアの提供が受けられるわけではありません。ケアの質や量、内容に格差があります。
・リハビリができる施設がない場合、高齢者の機能低下は進みやすいといわれています。またリハビリの内容にも格差があるのでご注意ください。
・施設や病院が遠方だと面会にいけなかったり、手続きのために時間やお金を使います。また高齢者の場合は不安になったり寂しい思いをすることもあります。特になれない環境の中だと認知症が進む可能性もあります。
・何箇所か見学にいって、チェックしておくことをお勧めします。(会社を休むことになるので、見学に行く施設は事前にリサーチし絞り込んで効率よく回ることをお勧めします)

在宅の場合

・後遺症を伴う場合は元の生活環境では困難なことが多いと考えられます。理学療法士などの専門家に予め生活環境を確認してもらい、何が必要で、どのように準備すればいいのかを相談しておくことも必要です。

病院、介護施設選びのチェックポイント

ここでの「病院・介護施設選び」はあくまでも転院先の病院であったり、一時入居の介護施設です。終の棲家となる入居型介護施設選びのチェックポイントとは異なりますのでご注意ください。

■環境(居住性・機能性・安全性をチェック)
□廊下や階段に手すりはあるか
□バリアフリー構造になっているか
□廊下幅は十分か、車椅子がすれ違えるか
□部屋にカーテンがあるか
□においはないか
□共用スペース、各部屋、浴室、トイレなど清掃が行き届いて清潔か
□浴室には機械浴などの設備が整っているか
□談話室・娯楽スペースはあるか
□風通しと日当たりは良いか
□外出のチェック機能はあるか
□緊急通報装置が設置してあるか

■ケア(排泄・入浴・食事をチェック)
□ほかの入居者、患者はベッドから起きているか
□ほかの入居者同士でコミュニケーションをとっているか
□1週間の入浴回数はどのくらいか
□オムツ外しの取組みをしているか
□感染症防止への取組みをしているか
□食事の内容(施設、病院で作っているのか、お弁当か)
□排泄はプライバシーを保たれているか
□1日の行動スケジュールはどのようになっているか
□認知症の症状が強くなったときの対応はどうか

■医療
□在宅療養へ向けての計画の十分な説明はあるか
□病状説明やリハビリ計画の十分な説明はあるか
□入院期間や費用について十分な説明はあるか
□介護施設の場合、医療連携はどのようになっているのか

■相談先
転院について
・入院先と転院先のソーシャルワーカー
・リハビリ担当者
・介護経験者

介護施設について
・入院先と転院先のソーシャルワーカー
・地域包括支援センター
・ケアマネジャー
・かかりつけ医
・介護経験者

在宅へ向けてのチェックポイント

詳しくは
介護保険サービスだけじゃない。家族で考える介護体制づくり
を参照ください。

■障害の程度
・病状と予後の状態
・日常生活の行為がどの程度できて、どの程度できるようになる見込みなのか
・精神状態(認知症の程度含む)はどうか

■親族はどこまで介護できるか
・同居、別居を含めて親族の介護力
・介護者の体力や心身の健康状態

■経済力

■住環境の整備
・賃貸か持ち家か
・障害の程度にあった住環境か、改修は可能か
・今後の機能低下を見込んだ改修の必要性

■介護保険などのサービス利用

■介護者の仕事と介護の両立

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