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議事録

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「第18回 働く介護者おひとり様介護ミーティング」報告です

働く介護者のお金事情~介護のお金と私たちの将来~

開催概要

[日時] 2016年9月17日(土)13:30~15:30
[場所] ケアラーズカフェ新高円寺 in まちのたすけあいセンター
[参加者]
ディスカッション参加 4名
ファシリテーター 和氣
スタッフ 3名

1.要介護者にかかるお金の苦悩と工夫

介護サービスにかかるお金はよくクローズアップされますが、在宅介護では介護者自身の生活も含め、生活全般にお金がかかります。
そのお金の悩みや工夫について、皆さんからお聞きしました。

(1)介護・医療に月にいくらくらいかかっていますか?
【和氣】
我が家では要介護3で、本人の所得が低いため介護サービスの負担割合は1割。
デイサービスに週6回、金曜のみ訪問看護師とヘルパーを入れているが、月1,2回はデイサービスに変更。私が出張のときはショートステイに行ってもらっている。
これでだいたい4万前後。去年よりはサービスを増やしている。
数カ所通院しているが医療費は全額助成を受けており、実質ゼロ円。

【Aさん】
現在は長期療養型の病院に入院している。要介護5の1割負担だが、8万9千円くらい。
自宅にいた時はサービスを目一杯入れていて、限度額の3万6千円を超えないように家族で世話を負担していた。
その他に、レンタルベッド代や医療器具、訪問診療などで8万くらいだった。

【Bさん】
うちは介護認定をまだ受けていないが、今後は徘徊の恐れがある。年金収入もない。
通常の生活はできているが、もの取られ妄想や浪費癖がある。

【Cさん】
介護をしていたのは措置制度の時代。
特養は本人の年金収入と扶養家族の収入の2本立てだったので、扶養者の収入からもお金が出ていった。後半は本人の年金の範囲内で賄えるようになった。

【Dさん】
要介護5、2割負担。所有物件からの収入がある。
24時間住み込みヘルパー、訪問看護、入浴介助、ベッドなど諸々で介護費用が60万。
さらにヘルパーの生活費がかかる。昼に要介護者と一緒に外食したりでトータル100万。
他にも手当を厚くしていたらかなりの金額になってしまった。一時入院などで残高不足になり、貯金を切り崩すはめに…。
事業主じゃないので確定申告ができず、税理士に相談した。

【Eさん】
介護が始まったばかりで、まだそんなにかかってはいない。月1回通院などに行く程度。遺族年金や企業年金で賄えている。
親戚からデイに通うように言われ、お試しで行かせてみたが反発して自分で帰ってきてしまった。
認知症で、薬の匙加減で変化があるようだが通院先を替えるべきかよくわからない。
後見人の手続きもした方がいいのかなと思っている。

(2)お金の遣い方のポイントはどこですか?
介護にお金をかければきりがありませんが、何を目的に誰のお財布から出すかを考えれば、どの程度必要かは見えてきます。
とは言え、介護以外の部分の生活や私達自身の生活もあるので、どこかで工夫をしないといけません。
大事なのは、どこを軸に持っていくかだと思います。
そこで、皆さんの「軸」は何か、聞いてみました。

【和氣】
自分のお金は将来のためにあまり使いたくない。
なるべく母の年金収入の中で費用を賄うようにし、できればその中から少しでも貯金したい。不測の事態、例えば入院して個室に入ることになったりしたらお金を出せるようにしておきたい。
自分の財布に負担をかけるのではなく、家計全体でメリハリを付けて工夫している。
例えば夏場のエアコンはケチらないが、食事はデイサービスで取っているので家では簡単にする。
医療費は助成金で賄うが、介護サービスは減らさず、必要なときには自費になっても使うなど。
母を安心安全な状態にしておければ、私も安心して働ける。

【Aさん】
お金は父が管理しているので、私の財布から母の介護費用を出したことはない。
父の自営業の開店資金を介護費用に補填していた。当初入ったリハビリ病院は個室前提だったため、毎月すごい勢いでお金が飛んでいったが、現在は事情がよくわからない。
父自身の生活は成り立っている。

【Bさん】
母は浪費癖があり、自己管理できないので去年から通帳で管理するようにした。
生活費は、母の年金と自分含め家族3人で生活費を出し合っている。
買い物や交際費で浪費していると思うが、都合が悪くなると話をそらされる。

【Cさん】
私は「自分が働き続けること」「極力最後まで自宅で看ること」の二つを軸にして考えている。
そこで昨年自分の積立金や医療保険の額を増やし、万一に備えておこうと思った。
ヘルパーの派遣元を、介護保険も使える方の一箇所にまとめることにした。
ケアプランも以前はケアマネに任せきりだったが、自分でチェックして毎回作り直してもらっている。
また、税理士に相談して対策を練っている。
プロに相談したり、危機感を持って自分で数字を見たことで知恵がつくようになった。
ただ住み込みヘルパーの経費については検討対象外で考えてしまっていた。

【Eさん】
家計簿は忙しくて1ヶ月位付けられていない。
主治医にもおこづかい制を提案されたが、できていない。
(新しいものをどんどん買ってきてしまうので)スーパーの値引き品を買ったり、作り置きをしても効果がない。
無駄遣いだと思うけれど、本人が自分の年金から買っていることなので強く言えない。

(3)成年後見制度について

ここで、要介護者のお金を管理する方法の一つとして、成年後見制度が話題になりました。
例えば私は「後見人にはなっていないが、管理はしている」という状況です。
年金収入を満額遣ってしまわないように工夫するのが目的ですが、身内に後から勝手に遣ったと言われないようにプライドや自制心を持って実行しているのが実情です。
すでに後見人となっている方、知見のある方から情報をいただけました。

<後見人は、定期的に報告が必要?>
・弁護士がついて、毎年チェックする。自分の買い物の領収書を混ぜてしまったら叱られた。厳しいが、銀行の解約手続きを本人ができないときに代わりに手続きするには後見人の申請は必要。
・後見人になる費用もかかるが、高額になるほど弁護士(監督人)がつく。
<後見人になるメリットは?>
・基本的には財産管理。詐欺で契約してしまったときのクーリングオフや、定期の解約ができる。
<施設に入れるときにも後見人が必要?>
・規則ではないが要望はされる。施設側は、誰が責任取るのか、退去や払込不足のときに言う相手として必要とする。
<早めに考えたほうがいい?>
・必要に迫られたらでいい。具体的には、法的な手続きが必要になったが本人が自分の意志ではできないということを公にせざるを得なくなったとき。そうしないと、日常の買い物程度しか用がないのにすべて領収書で報告しなければいけなくなる。

(4)介護費用を本人ではなく介護者自身の財布から出す場合
「 “家族が要介護状態になったらお金がかかる”と世間で戦々恐々としているのは、介護者の財布から何かの費用を出さなければいけないと思われているからではないか?」という声がありました。
実際、どのようなときに負担が生じるのでしょうか。

・日用雑貨や食費は混ざってしまう。日用品のトイレットペーパーと介護用品のおむつとでレシートを分けるのはさすがに面倒。
・親が要介護状態になったら、親本人が介護保険サービスを利用する。親が自分のために使うのだから費用も親自身の財布から出すということになっていても、曖昧にならざるをえない場合がある。
例えばデイサービスや通院に本人だけが行けば、親の財布で親だけの交通費を出せるけど子供が付き添ったらその交通費は子供が自分で出すのが実情ではないか。
・医療費控除では、本人の通院の費用は対象になるが、同伴者の交通費は対象外なので、それは介護者が自己負担することになる。
・母が特養に入ったとき面会に高速で通った。往復の高速料金と昼食代で1回5千円になり、それは母のお金からもらっていた。
・非同居のきょうだいに通院同伴をしてもらっている。交通費は年に5万円分の商品券で渡し、昼食代はその日の母の財布に入れている。
・実家が非常に遠方で、片道50万かかるという介護者の方がいる。それでも呼ばれたら行かないわけにはいかないと話していた。
・実際に出さなきゃいけないお金は本人の財布からもらうっていうだけでも、それだけでも介護者本人の精神的負担は楽になると思う。
・少なくとも介護保険サービス自体の費用は本人の財布から出すようにしないと。でも親の費用を全て持ちたいと思う人がいても、それぞれの価値観なのでいいとは思う。

2.自分の将来に対するお金はどう考えている?

今後、親の介護が続くとしても終わったとしても、自分の人生もまた続きます。
自分自身の将来のためのお金については、どのように考えているでしょうか。

【和氣】
自分は独り身だし家もあるし働けてもいるので、いくら貯金すればいいかの概念がない。
母との外出には自分の財布から出すが、それは自己満足のため。
将来の夢があるから貯めたいと思っている。もしも持病があったら治療のために貯めるかもしれない。

【Aさん】
冠婚葬祭のときに困る。遠方での式にお金がなくて行けなかった。
不意の出費のためのお金は貯めたい。とはいえ、今は母のことを主体に考えていきたいので、見舞いの時間を削ってまで働きたくない。

【Bさん】
不安な気持ちが先行しているのでとりあえず節約はしたい。
介護が無事に終わっても自分の老後はどうなるのか、突発的に病になったらどうするのかといった心配はあるが、現実の生活を死守する気持ちだけでいっぱい。
父からもとりあえず貯金はいっぱいしておけと言われている。

【Dさん】
母が入院したとき、万一のときは延命治療するかと医師に聞かれた。そのとき母がいなくなったら自分は何のために生きていくのかと考えてハッとした。
自分もお一人様なのでこの先も身内がいないかもしれない。墓守の問題もある。
母より先に自分が亡くなったら、代わりに色々やってくれる、そういうところに契約をしておこうかなどと考えている。
働き続けようという意志も、母がなくなったら持ち続けられるかわからない。

【Eさん】
親よりも自分が長生きするので、自分の老後が不安。
年金も目減りしているので、自分のものは自分で死守しないと、と思っている。

—————
今介護をしている親が亡くなったら自分はどうなってしまうのか、という不安はよくわかります。
私がこの事業を始めたのも、社会的な責任を負ったほうが死なないですむかなと考えたからです。そうしたら夢を持てるようになりました。
雇用者の場合は、定年から年金受給までの間、ブランクができてしまいます。その期間をどのように過ごすのか、夢を持っていたほうがお金も意欲的に貯められるような気がします。

この後は、皆さんの夢について盛り上がりました。

総評

働く介護者のお金の事情が今日のテーマでした。
社会制度としては様々な助成金があるので、ぜひ調べて利用したほうがいいでしょう。
今該当しなくても将来必要になるかもしれませんし、逆に制度が無くなる可能性もあるので今使えるなら使ったほうがいいです。
お金のプロである税理士や弁護士も、市中の無料相談会などを積極的に利用するのもいいと思います。
そういった制度や足を運ぶ場の情報を仕入れたり、それ以外の介護者しか知らない生活の工夫や知恵を得るためには、介護者同士のネットワークがてっとり早いかな、というのが私個人の経験です。

次回開催予定

次回はなんと満3年記念!
継続は力なりですね。
平成28年11月19日(土)13:30~です。

詳細は決まり次第お伝えいたします!
お楽しみに。

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